2026.07.15インプラント

インプラント手術後の抜糸・通院回数は?中目黒の歯科医が語る術後の流れ

インプラント治療を決意された方から、手術そのものよりも「手術が終わったあと、どんな流れで通うことになるのか」というご質問をいただくことが本当に多いんです。仕事の都合で頻繁に休めない、抜糸って痛いの?何回通えば終わるの?――こうした不安を抱えたまま予約を先延ばしにされている方を、私は診療現場でたくさん見てきました。

正直なところ、術後の通院スケジュールを事前にきちんと把握しておくだけで、心の負担はぐっと軽くなります。ここでは中目黒コヤス歯科での実際の流れをもとに、手術後に何が起こり、何回くらい通うことになるのかを、包み隠さずお話しします。

インプラント手術直後、体の中で何が起きているのか

手術が終わった瞬間から、あなたの顎の骨の中では静かに、しかし確実に「治癒」というドラマが始まっています。埋め込んだインプラント体(人工歯根)の表面に、骨の細胞が少しずつ寄り添い、やがてしっかりと結合していく。この現象を専門的にはオッセオインテグレーション(骨結合)と呼びます。

手術当日から数日は、多少の腫れや違和感が出ることがあります。これは体が正常に治癒反応を起こしている証拠であって、決して失敗のサインではありません。多くの方が「思っていたより腫れなかった」とおっしゃいますが、個人差はあります。冷やしすぎず、処方された抗生剤と鎮痛剤をきちんと飲んでいただくことが、この時期の何よりの近道です。

ちなみに当院が採用しているバイコンインプラント(Bicon Dental Implants)は、独自の「プラトー(フィン)デザイン」を持っています。このフィン状の構造の間に骨が入り込むことで、通常の骨結合だけでなく、血管を含んだ本物に近い骨組織――いわゆるハバース管(Haversian canal)を持つ層状骨――が形成されると報告されています。骨とインプラントがより生体に近い形で一体化していく、というわけです。

抜糸は必要?いつ、どのくらい痛むのか

まず結論からお伝えすると、抜糸が必要かどうかは切開の方法や縫合に使った糸の種類によります。溶ける糸(吸収性縫合糸)を使った場合は抜糸そのものが不要なケースもありますし、非吸収性の糸を使った場合は改めて外す必要があります。当院では傷の状態を見ながら判断していますが、抜糸を行う場合、目安としては手術からおよそ7日〜14日後です。

「抜糸」と聞くと痛そうな響きがありますよね。でも実際は、麻酔なしで数分で終わることがほとんどで、「え、もう終わったんですか?」と拍子抜けされる方が大半です。糸を軽く引いてハサミで切るだけなので、注射のようなチクッとした痛みとは種類がまったく違います。

この抜糸のタイミングで、傷口の治り具合や歯ぐきの状態を私自身がしっかり確認します。ここで問題がなければ、次の大きなステップまでしばらく経過を見守る期間に入ります。焦らず、体が骨を作る時間をきちんと与えてあげることが大切なんです。

気になる通院回数と全体のスケジュール

実際にどのくらい通うことになるのか。これは骨の状態や本数によって変わりますが、標準的なケースでの目安をお話しします。

  • ①カウンセリング・精密検査:1〜2回。CT撮影や口腔内の状態確認を行います。
  • ②手術(一次手術):1回。インプラント体を埋入します。
  • ③抜糸・術後チェック:1回(術後1〜2週間後)。
  • ④治癒期間の経過観察:骨結合を待つ数週間〜数ヶ月。この間の来院は少なめです。
  • ⑤型取り・上部構造(人工歯)の装着:2〜3回。
  • ⑥メンテナンス:装着後は定期的に。

ざっくり合計すると、治療全体で6〜10回程度の通院になるケースが多いです。「思ったより多い」と感じるかもしれませんが、その大半は数分〜数十分の短い確認や調整です。手術と型取り以外は、それほど身構えなくて大丈夫。

治癒期間について補足すると、ここが人によって最も差が出るところです。骨がしっかりしている方なら短く済みますが、骨の量が足りない方は本来なら骨造成という追加の手術が必要になることがあります。この「骨造成をどう回避するか」が、実は通院回数と治療期間を大きく左右するポイントなんです。

ショートインプラントが通院と治療を楽にする理由

骨が薄い、高さが足りない――こうした理由で「インプラントは難しいですね」と他院で言われた経験を持つ方が、当院にはよくいらっしゃいます。従来なら大がかりな骨造成が必要で、その分だけ手術も治癒期間も、そして通院回数も増えてしまう。これが患者様にとって大きな負担でした。

そこで力を発揮するのが、バイコンが長年パイオニアとして磨いてきたショートインプラントです。短い設計でありながら十分な安定を得られるため、多くの症例で骨造成そのものを回避できます。実際、ショートインプラントの長期的な安定性は数多くの臨床論文で裏付けられており、通常の長さのインプラントと遜色ない生存率が報告されています。

加えて、バイコンの1.5度ロッキングテーパー構造という接合方式にも注目してほしいと思います。これはインプラント体と土台をスクリュー(ネジ)で締結せず、精密なテーパー(すり合わせ)で固定する仕組みです。ネジがない分だけ、細菌が侵入する隙間ができにくい。このバクテリアルシール(細菌の封鎖)によって、術後のインプラント周囲炎やネジのゆるみといったトラブルのリスクを下げられるのは、長い目で見て非常に大きなメリットだと私は考えています。

中目黒コヤス歯科ならではの、術後を支える全身的アプローチ

インプラントの成否は、実は口の中だけの問題ではありません。傷の治りや骨の作られ方は、その方の栄養状態や全身のコンディションに大きく左右されます。当院の院長である私(歯学博士)は、分子整合栄養医学の視点を治療に取り入れ、術後の治癒を体の内側からサポートすることを重視しています。

骨の再生と栄養の関係は、歯科以外の再生医療研究でも活発に議論されているテーマです。たとえば骨欠損を修復する足場材料の研究では、ストロンチウムやリチウムを添加したポリリン酸カルシウム複合材が骨形成を促進したという報告(2013年・2015年の動物実験研究)や、VEGF(血管内皮増殖因子)を組み込んだ足場が壊死した骨の治療に有効性を示したという2019年の研究があります。これらは骨の再生において「血流」と「材料・栄養環境」がいかに重要かを物語っています。

もちろんこれらはインプラントそのものの研究ではありませんが、私が伝えたいのは「骨は勝手に治るのではなく、良い環境があってこそ治る」という考え方です。だからこそ当院では、手術のテクニックだけでなく、タンパク質やビタミン、ミネラルといった栄養面のアドバイスまで含めて、術後の骨結合が円滑に進むようトータルで伴走します。中目黒で歯医者をお探しの方に、単なる「歯を入れる場所」ではない価値を感じていただけたら嬉しいです。

よくある質問

Q. インプラント手術後、仕事はいつから復帰できますか?

デスクワークなどであれば、翌日から復帰される方がほとんどです。ただし手術当日は激しい運動や飲酒、長時間の入浴は避けてください。腫れや出血のピークは1〜3日程度で落ち着くことが多いので、大切な予定は手術直後に入れないよう調整されると安心です。

Q. 抜糸のためだけに通うのが面倒です。省略できませんか?

吸収性の糸を使用した場合は抜糸が不要なこともありますが、傷口の治り具合を確認する意味でも術後チェックには来ていただきたいのが本音です。ほんの数分で終わりますし、この時点で異常を早期に見つけられれば、結果的にトラブルを避けられます。遠方の方はスケジュールをまとめて相談してください。

Q. 通院回数を少なくしたいのですが可能ですか?

骨の状態が良好で、ショートインプラントで骨造成を回避できるケースでは、通院回数を抑えられる可能性が十分あります。まずは精密検査で骨の状態を確認させてください。お一人おひとりに合わせて、無理のないスケジュールをご提案します。

まとめ・中目黒でインプラントをご検討の方へ

インプラント手術後の流れは、①手術 → ②抜糸・術後チェック → ③治癒を待つ期間 → ④人工歯の装着、という大きな4段階で進みます。通院回数は全体で6〜10回程度が目安ですが、その多くは短時間の確認や調整で、抜糸も数分で終わる負担の少ないものです。骨の状態次第では、ショートインプラントによって骨造成や通院回数を減らせる可能性もあります。

「自分の骨で本当にできるのか」「何回通えばいいのか」――そんな不安を一人で抱え込まず、ぜひ一度お聞かせください。中目黒駅近くの当院では、CTによる精密な検査のうえで、あなたのライフスタイルに合った治療計画を丁寧にご説明します。まずはお気軽にご相談ください。

中目黒コヤス歯科 院長 小安正洋

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