2026.08.04予防歯科

思春期の歯肉炎に要注意|中学生・高校生の予防ケア【中目黒の歯医者】

「うちの子、朝の歯みがきで血が出るって言うんです」「口が臭う気がするんだけど、思春期だから仕方ないのかな」――中学生・高校生のお子さんを持つ親御さんから、こうした声を診療室でよく耳にします。実際、思春期のお子さんの歯ぐきの腫れや出血は、決して珍しいことではありません。むしろ、この年代特有の理由があって起こりやすいのです。

ただ「様子見でいいのか、それとも歯医者へ連れて行くべきか」で悩まれる方が多い。私自身、部活や受験で忙しい時期に歯ぐきのトラブルを抱えて来院される中高生を数多く診てきました。ここでは、なぜ思春期に歯肉炎が増えるのか、家庭でどうケアすればいいのかを、現場の視点でお話しします。

なぜ思春期に歯肉炎が起こりやすいのか

思春期の歯肉炎には、いくつかの重なり合う原因があります。まず大きいのがホルモンの変化です。第二次性徴期には性ホルモン(エストロゲンやテストステロン)の分泌が急増します。この性ホルモンは歯ぐきの血管に作用し、炎症を起こす細菌に対して歯ぐきが過敏に反応するようになります。その結果、少しの歯垢(プラーク)でも歯ぐきが赤く腫れ、出血しやすくなるのです。

実際、この現象は医学的に「思春期性歯肉炎(puberty gingivitis)」として知られています。同じ量のプラークがついていても、大人よりも中高生のほうが歯ぐきが強く反応する傾向がある。つまり、「磨いているのに腫れる」ということが起こり得るわけです。

さらに、この年代特有の生活習慣も関係します。部活後の忙しさで歯みがきが雑になる、間食やジュースの回数が増える、矯正装置をつけていて磨きにくい、口呼吸で歯ぐきが乾燥しやすい――こうした要素が重なると、炎症はさらに進みやすくなります。ホルモンという「土台」に生活習慣が乗ってくるイメージですね。

見逃してはいけないサインと放置のリスク

思春期性歯肉炎の代表的なサインは、歯みがきのときの出血、歯ぐきの赤みや腫れ、そして口臭です。特に前歯の歯ぐきがぷっくりと丸く盛り上がっている場合は要注意。健康な歯ぐきは薄いピンク色で引き締まっていますが、炎症があると赤みを帯びてブヨブヨした感触になります。

「たかが出血」と軽く見てしまいがちですが、ここで放置すると問題が長引きます。歯肉炎は歯ぐきだけの炎症なので、適切なケアで元に戻せる段階です。ところが、これを放置して炎症が骨にまで及ぶと「歯周炎」へ進行してしまう。歯を支える骨が溶ける歯周炎は、若い年齢で始まると将来的に歯を失うリスクを高めます。

もう一つ見落とされがちなのが、精神面への影響です。思春期は見た目や口臭に敏感な時期。歯ぐきの腫れや口臭を気にして人と話すのをためらったり、笑うのを控えたりするお子さんもいます。身体の問題であると同時に、その子の自信にも関わる。だからこそ早めのケアが意味を持つのです。

家庭でできる予防ケアの具体策

思春期性歯肉炎の基本的な対策は、やはり毎日のプラークコントロールです。ただ「ちゃんと磨きなさい」と言うだけでは、なかなか改善しません。ポイントは「歯ぐきの境目」を意識すること。歯と歯ぐきの境目に毛先を45度の角度で当て、細かく小刻みに動かす。力を入れてゴシゴシ磨くのは逆効果で、かえって歯ぐきを傷めます。

デンタルフロスの習慣化

歯ブラシだけでは歯と歯の間のプラークは6割程度しか落とせないと言われています。この年代でフロスの習慣がつくと、その後の一生の口腔環境が大きく変わります。最初は面倒がられますが、寝る前の1回だけでも続けてみてください。慣れれば1〜2分で終わります。

食生活と生活リズム

だらだらとジュースや炭酸飲料を飲む習慣は、歯ぐきにも歯にもよくありません。糖分は口の中の細菌の栄養になり、プラークを増やします。水やお茶を基本にして、間食のタイミングを決めるだけでも環境は改善します。また、睡眠不足やストレスは免疫を下げ、炎症を悪化させる要因。受験期こそ、規則正しい生活を意識したいところです。

中目黒コヤス歯科の全身的アプローチ

当院では、思春期の歯肉炎を「歯ぐきだけの問題」として捉えません。院長は歯学博士として長年研究と臨床に携わってきましたが、その経験から強く感じるのは、口の中の状態は全身の栄養状態と深くつながっているということです。

実は、歯ぐきの健康にはビタミンCやビタミンD、たんぱく質といった栄養素が欠かせません。成長期のお子さんは、身体をつくるために大量の栄養を必要とします。ところが偏った食事や過度なダイエット、糖質過多の食生活で、歯ぐきの修復に必要な栄養が不足しているケースは少なくない。当院では分子整合医学(オーソモレキュラー)の視点から、必要に応じて食生活のアドバイスも行い、根本からの改善をサポートしています。

もちろん、専門的なクリーニングで歯ぐきの境目のプラークや歯石を除去し、正しいブラッシング指導を丁寧に行います。中目黒駅近くという立地から、学校帰りや部活後にも通いやすいと通ってくださるご家族も多い。お子さん本人が「自分の歯を大事にしよう」と思えるよう、押し付けではなく納得してもらえる説明を心がけています。

よくある質問

思春期の歯肉炎は放っておいても自然に治りますか?

軽度であれば、正しい歯みがきを続けることで改善することもあります。ただし、ホルモンの影響で炎症が起こりやすい時期のため、自己流のケアでは追いつかないケースが多いのが実情です。出血が2週間以上続く、腫れが強いといった場合は、早めに歯科で診てもらうことをおすすめします。

矯正治療中で歯ぐきが腫れやすいのですが、どうすればよいですか?

矯正装置の周りはプラークがたまりやすく、思春期の歯ぐきはそれに敏感に反応します。矯正用の歯ブラシやタフトブラシ、歯間ブラシを併用して、装置の周りを丁寧に清掃してください。定期的なクリーニングで自分では取りきれない汚れを除去することも大切です。

子どもが歯医者を嫌がります。無理に連れて行くべきですか?

無理強いは逆効果になることもあります。当院では、お子さん本人が状況を理解し、納得して取り組めるよう説明を丁寧に行っています。まずは「痛くないクリーニングだけ」から始めるなど、ハードルを下げてご来院いただくことも可能です。ご相談ください。

まとめ

思春期の歯肉炎は、ホルモンの変化という避けられない要因に、生活習慣が重なって起こります。逆に言えば、正しいケアと少しの生活の見直しで十分に改善できる段階のトラブルです。ここで良い習慣を身につけておくことは、お子さんの一生の財産になります。

中目黒駅近くの当院では、お子さん一人ひとりの生活リズムや性格に合わせて、無理のない予防ケアをご提案しています。「血が出るのが気になる」「口臭が心配」など、小さな不安でも構いません。思春期の大切な時期だからこそ、まずはお気軽にご相談ください。

中目黒コヤス歯科 院長 小安正洋

アクセス



〒153-0051東京都目黒区上目黒3−1−14
モデリアブリュット中目黒1F
TEL:03-3794-0888
 
診療時間 日祝
10:00〜13:45 -
15:00〜19:00
※日曜・祝日は休診となります。※受付終了は診療時間終了の45分前となります。
★印の土曜日は10:00〜17:00の診療となり休み時間はありません。

〒153-0051東京都目黒区上目黒3−1−14
モデリアブリュット中目黒1F
TEL:03-3794-0888
 
 
診療時間 日祝
10:00〜13:45 -
15:00〜19:00

※日曜・祝日は休診となります。
※受付終了は診療時間終了の45分前となります。
★印の土曜日は10:00〜17:00の診療となり休み時間はありません。