2026.08.03インプラント

インプラント手術中は痛い?麻酔が効かない不安に中目黒の歯科医が本音で答えます

「インプラントの手術、あの麻酔で本当に痛くないんだろうか」——カウンセリングでこう漏らされる方は、想像以上に多いです。歯を削るときですらドキドキするのに、骨に穴を開けると聞けば身構えて当然だと思います。特に過去に「麻酔がなかなか効かなくてつらかった」という記憶をお持ちの方は、手術という言葉だけで眠れなくなってしまうこともあるようです。

私自身、中目黒で日々診療をしていて、この「麻酔が効かないんじゃないか」という不安ほど、丁寧に向き合うべきテーマはないと感じています。実際のところ、正しい知識と適切な麻酔管理があれば、インプラント手術中の痛みはしっかりコントロールできます。今日はそのあたりを、現場の視点から包み隠さずお話しします。

そもそもインプラント手術中、麻酔でどこまで痛みを抑えられるのか

まず知っておいていただきたいのは、インプラント手術で使う麻酔は、抜歯や虫歯治療で使うものと基本的に同じ「局所麻酔」だということです。手術と聞くと全身麻酔をイメージされる方もいますが、多くのケースでは意識のある状態で、局所麻酔だけで十分に痛みを消せます。骨の内部にはそもそも痛みを感じる神経がほとんど通っていません。痛みを感じるのは主に骨を覆う歯ぐきや骨膜の部分で、ここさえしっかり麻酔が効いていれば、ドリルで骨に穴を開ける際の痛みは感じないのです。

実際の診療現場では、麻酔が十分に効いているかを必ず確認してから処置に入ります。器具で歯ぐきに軽く刺激を与え、痛みや鋭い感覚がないかを患者様に確認する。この一手間を省かないことが、痛みのない手術の第一歩です。私は「少しでも痛みや違和感があれば、遠慮なく手を挙げてください」と最初に必ずお伝えしています。我慢は禁物です。

それでも「振動」や「押される感覚」はゼロにはできません。麻酔は痛覚を遮断しますが、圧を感じる感覚まで完全には消えないためです。ここを事前に知っておくだけで、「痛みではなくただの圧だ」と冷静に受け止められ、体感的な不安がぐっと減ります。この説明を省く歯科医院が意外と多いのですが、私はここを丁寧に伝えることが患者様の安心につながると考えています。

「麻酔が効かない」には理由がある

「私は麻酔が効きにくい体質で」とおっしゃる方がいますが、多くの場合、体質だけの問題ではありません。麻酔が効きにくくなる原因はいくつかあり、それらに対処すれば十分に効かせることができます。

代表的なのが、炎症が強い部位です。歯ぐきや骨に細菌感染や膿がある状態だと、組織が酸性に傾き、麻酔薬の効果が弱まることが知られています。だからこそ、感染を落ち着かせてから手術に臨むという段取りが重要になります。また、強い緊張や睡眠不足も麻酔の効きに影響します。緊張で交感神経が高ぶっていると痛みに敏感になり、麻酔が効いていても痛く感じやすくなるのです。

もう一つ見落とされがちなのが、麻酔の「注入技術」です。ゆっくり一定の圧で注入すること、体温に近づけた麻酔液を使うこと、そして注射前に表面麻酔(塗る麻酔)を使うこと。こうした細かな配慮の積み重ねで、注射時のチクッとした痛みも、その後の効き方も大きく変わります。当院では針の刺入点や角度、深さを部位ごとに計算し、必要に応じて追加麻酔で確実に無痛域を作ります。効かないと感じたら追加すればいいだけの話で、無理に処置を進めることは絶対にしません。

痛みや不安が強い方に用意している選択肢

それでも「意識があるまま手術を受けるのが怖い」という方はいらっしゃいます。過去のトラウマや、強い歯科恐怖症をお持ちの方です。そうした方に対しては、局所麻酔に加えて静脈内鎮静法という選択肢を検討します。点滴で鎮静剤を投与し、うとうととまどろんだ状態で手術を受けていただく方法です。眠っているような感覚のうちに手術が終わり、「気づいたら終わっていた」という感想を持たれる方が多いです。

この静脈内鎮静法は全身麻酔とは異なり、自発呼吸は保たれた状態で、呼びかけには反応できる浅い鎮静です。血圧や心拍、酸素飼和度をモニターで常に監視しながら行うため、安全性にも配慮できます。特に嘔吐反射が強い方や、長時間の手術になるケースでは、こうした鎮静下での処置が大きな助けになります。

大切なのは、痛みや不安の感じ方は人それぞれで、正解が一つではないということです。「痛みに弱い自分がおかしいのでは」と自分を責める必要は全くありません。むしろその不安を正直に伝えていただくことで、こちらも最適な麻酔プランを組めます。中目黒で歯医者をお探しの方には、まず不安を言葉にしてほしいとお伝えしています。

中目黒コヤス歯科が選ぶバイコンインプラントと、体への負担の少なさ

手術中の痛みへの不安は、実は「どんなインプラントを、どう埋めるか」とも深く関わっています。当院が採用しているバイコンインプラント(Bicon Dental Implants)は、この点で大きなメリットがあります。

バイコン最大の特徴は、スクリュー(ネジ)を使わない1.5度ロッキングテーパー構造です。インプラント本体と被せ物の連結部にネジを使わず、精密なテーパー(傾斜)のはめ込みで固定するため、隙間から細菌が侵入しにくい「バクテリアルシール」が実現します。ネジのゆるみや、連結部からの細菌感染といった長期的なトラブルを回避しやすいのです。手術後の炎症トラブルが少ないことは、痛みや腫れを心配される方にとって見逃せない利点だと考えています。

さらにバイコンは独自のプラトー(フィン)デザインを持ち、フィンとフィンの間に骨がしっかり入り込むことで強固な骨結合を得ます。学術的にも、この構造がハバース管(Haversian canal)を持つ成熟した骨、いわば天然歯に近い質の骨の形成を促すことが報告されています。加えてバイコンはショートインプラントのパイオニアとして長い歴史を持ち、骨の高さが足りない症例でも大がかりな骨造成を避けられるケースが多いのです。骨造成を回避できれば、手術範囲が小さくなり、術後の痛みや腫れ、そして治療期間の負担も軽減できます。数多くの臨床論文がその長期的な安定性を裏づけています。

骨の再生や質の向上という観点では、整形外科領域で研究されているストロンチウムやリチウムをドープしたポリリン酸カルシウム複合材料、あるいはVEGF(血管内皮増殖因子)を活用した骨欠損修復の研究が数多く報告されています。こうした再生医療の知見は、骨と向き合うインプラント治療の発展を支える重要な土台です。当院は院長が歯学博士として、こうした最新の医学的エビデンスにも目を配りながら、単に歯を入れるだけでなく、栄養療法・分子整合医学の視点から全身の状態を整え、治癒力そのものを底上げするアプローチを大切にしています。

よくある質問

手術中に麻酔が切れてしまうことはありますか?

手術が長引いた場合など、麻酔の効果が薄れてくることはあります。ただし、少しでも痛みや違和感が出てきたらすぐに追加の麻酔を行いますので、痛みを我慢しながら手術を続けるということはありません。遠慮なくお知らせください。

過去に麻酔が効かなくてつらい思いをしました。今回も心配です。

効きにくかった原因を事前にうかがい、対策を立てます。炎症を抑えてから処置する、表面麻酔や注入方法を工夫する、必要なら静脈内鎮静法を併用するなど、選択肢は複数あります。過去の経験こそ、最適なプランを組む大切な情報になります。

手術後の痛みはどのくらい続きますか?

個人差はありますが、麻酔が切れた後に鈍い痛みや腫れが出ることがあります。多くは処方する痛み止めでコントロールでき、数日で落ち着いていくケースがほとんどです。バイコンのように骨造成を回避できる術式では、術後の負担が比較的軽い傾向にあります。

まとめとご案内

インプラント手術中の痛みは、適切な麻酔管理と丁寧なコミュニケーションでしっかりコントロールできます。「麻酔が効かない」不安には必ず理由があり、それに向き合えば解決できることがほとんどです。過去のつらい経験や恐怖心は、恥ずかしいことでも我慢すべきことでもありません。中目黒駅近くの当院では、お一人おひとりの不安に耳を傾け、局所麻酔から静脈内鎮静法まで、その方に合った痛みの少ない治療を組み立てています。インプラントを検討されている方、麻酔への不安がある方は、まずはお気軽にご相談ください。

中目黒コヤス歯科 院長 小安正洋

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