「リップアートメイクに興味はあるけれど、40代の私が入れたら色持ちはどのくらい続くのか」「そもそもどんな色を選べば浮かないのか」——そんな迷いを抱えて相談にいらっしゃる方が、ここ数年で本当に増えました。唇の血色が落ちてきた、口紅を塗り直す手間が面倒、マスク生活で口元がくすんで見える。理由はさまざまですが、共通しているのは「口元の印象をもう一度整えたい」という願いです。
私は歯科医として、口元全体を診る立場から、リップアートに踏み切る前に知っておいてほしいことをお伝えしています。色持ちの年数も、色選びの考え方も、実は歯や歯ぐきの状態、そして全身の健康と切り離せません。今日はそのあたりを、40代の方に向けて丁寧にお話しします。
リップアートの色持ちは何年続くのか
まず一番気になる色持ちの話から。リップアートメイクは皮膚の浅い層に色素を定着させる施術で、一般的には2〜3年程度で徐々に薄くなっていくと考えられています。一度入れたら永久に、というものではありません。ここは誤解されている方が非常に多い部分です。
ただし、この「2〜3年」はあくまで目安です。実際の診療現場で口元を拝見していると、色の抜け方には驚くほど個人差があります。唇はもともとターンオーバー(新陳代謝)が活発な組織ですし、紫外線や乾燥、飲食による摩擦の影響を毎日受け続けています。日焼け対策を怠っている方、口呼吸で唇が常に乾いている方は、色が抜けるのが早い傾向があります。
40代という年代を考えると、20代の頃より肌のターンオーバーはゆるやかになっています。理屈のうえでは色が長持ちしやすい側面もありますが、一方で唇そのものの水分保持力や血流が落ちてくる年代でもあります。だからこそ、施術後の保湿や紫外線ケアを続けられるかどうかが、色持ちを大きく左右します。入れて終わりではなく、育てて維持するもの、という意識を持っていただきたいのです。
40代の色選びで失敗しないための考え方
色選びで後悔される方の多くは、「若い頃に似合っていた色」をそのまま選んでしまったケースです。40代になると、唇の色素は沈着してややくすみやすくなり、肌のトーンも変化します。ここに鮮やかすぎる色を入れると、顔から色だけが浮いて見えてしまうことがあります。
私がおすすめしているのは、自分の唇本来の色よりワントーン明るい、血色感のある落ち着いた色を軸に考えることです。コーラルピンク、ローズ、モーヴ系といった肌なじみの良い色は、40代の顔立ちに自然に溶け込みます。派手さで印象を作るのではなく、健康的で若々しい血色を取り戻す、という発想が失敗を防ぎます。
そしてもう一つ、意外と見落とされがちなのが歯の色との調和です。唇の色は、その内側にある歯の白さと必ずセットで見られます。歯が黄ばんでいる状態で青みの強いピンクを入れると、かえって歯の黄ばみが目立ってしまう。逆に、歯の色が整っていれば、控えめな色でも口元全体が明るく見えます。リップの色だけを単独で決めるのではなく、口元というひとつのまとまりで考える。これが歯科医の視点から強くお伝えしたい点です。
唇の色は「全身の状態」を映す鏡でもある
唇がくすんで見える、色が沈んで見える。その原因が、実はメイクや加齢だけではないこともあります。唇は皮膚が薄く血管が透けて見えるため、血流や栄養状態が色として現れやすい場所なのです。鉄分が不足すると唇が白っぽく、血行が悪いと紫がかって見える。これは臨床でもよく経験します。
近年の研究では、体内の慢性的な炎症がさまざまな組織の状態に関わることが指摘されています。たとえば2016年に報告された関節疾患の研究では、びらん性の変形性関節症や関節炎の発症・進行に炎症が極めて重要な役割を果たしていると論じられました。関節の話ではありますが、「慢性炎症が組織のコンディションを左右する」という考え方は、口腔や粘膜の健康を診るうえでも共通する視点です。歯周病という慢性炎症を抱えたまま、口元の見た目だけを整えても、根本的な若々しさにはつながりにくい。私はそう考えています。
ですから、リップアートを検討される方には、まず口腔内と全身のコンディションを確認することをおすすめしています。色素を入れる前に、唇本来の血色を取り戻せる部分は取り戻しておく。土台が整っていれば、選べる色の幅も広がり、仕上がりの自然さもまるで違ってきます。
リップアート前に整えておきたい口元のこと
リップアートはあくまで表面の色の話です。その周囲、つまり歯・歯ぐき・唇の乾燥という土台が乱れていると、どんなに丁寧に色を入れても全体の印象は完成しません。中目黒で歯科医院を営むなかで、口元の美しさを求める40代の方には、いくつか優先して整えていただきたいポイントがあります。
一つは歯の色調ケアです。加齢とともに歯は自然に黄ばみます。ホワイトニングや適切なクリーニングで歯の明度を整えるだけで、同じ口紅・同じリップアートでも印象が段違いに明るくなります。二つ目は歯ぐきの健康。歯周病で歯ぐきが赤黒く腫れていると、笑ったときの口元全体が老けて見えます。三つ目は唇と口角の乾燥・下垂対策。口呼吸のクセや口周りの筋力低下は、唇のハリにも影響します。
面白いことに、素材の耐久性や光の反射という観点は、美しさを長持ちさせる技術に通じるものがあります。2021年には、紫外線を遮蔽し高い耐久性を持つ多機能な透明木材の研究が報告されました。異分野の話ではありますが、「紫外線から守る」「表面を強く保つ」という発想は、唇の色を長持ちさせるうえでも本質的に同じです。日常の紫外線ケアと表面の保湿が、色持ちという名の耐久性を支えているのです。
中目黒コヤス歯科ができる口元トータルサポート
当院は、リップアートメイクそのものを施術する場所ではありません。しかし、その施術を検討する前後で必ず必要になる口元全体のコンディショニングを、専門的な視点からお手伝いできます。ここが中目黒の歯医者として、私たちが大切にしている役割です。
院長である私は歯学博士として、見た目の審美だけでなく、その背景にある機能と全身の健康を重視して診療にあたっています。当院ではインプラント治療においてバイコンインプラントを採用し、失った歯を含めた口元全体の再構築にも対応しています。歯の欠損や噛み合わせの乱れは、口元のバランスや唇のハリにも影響するため、色の話だけでは解決しないケースも少なくありません。
さらに当院の特色として、栄養療法・分子整合医学の視点を取り入れた全身的アプローチを行っています。唇のくすみや粘膜の状態が、鉄やビタミンといった栄養の過不足と関わっていることは珍しくありません。表面を色で覆う前に、体の内側から血色を取り戻せないかを一緒に考える。この二段構えができるのが、私たちならではの強みだと思っています。
よくある質問
リップアートの色持ちを少しでも延ばすにはどうすればいいですか?
日々の紫外線対策と保湿が最も効果的です。UVカット効果のあるリップクリームを習慣にし、唇の乾燥を防ぐこと。また、喫煙や強い摩擦は色抜けを早めます。あわせて口腔内の炎症を抑え、唇本来の血流を保つことも、色を美しく見せる助けになります。
40代でも自然な仕上がりになりますか?
もちろん可能です。むしろ40代は、鮮やかさより血色感を重視した色選びが似合う年代です。ご自身の唇の色、肌のトーン、そして歯の白さとの調和を踏まえて色を選べば、とても自然で若々しい印象になります。歯の色調を先に整えておくと、より仕上がりが引き立ちます。
リップアート前に歯科で診てもらう意味はありますか?
あります。歯の黄ばみや歯ぐきの炎症、唇の乾燥は、リップの色の見え方を大きく左右します。土台を整えてから色を入れることで、色選びの幅が広がり、仕上がりの満足度も高まります。まずは口元全体のコンディションを確認することをおすすめします。
まとめとご相談のご案内
リップアートの色持ちは2〜3年が目安ですが、ケアと土台の状態しだいで見え方は大きく変わります。40代の色選びは、鮮やかさより血色感、そして歯の色との調和を軸にすること。そして何より、唇の色は全身の健康と口元のコンディションを映す鏡だということを、覚えておいていただきたいのです。
中目黒駅近くの当院では、歯の色調ケアから歯ぐきの健康管理、栄養面を含めた全身的なアプローチまで、口元をトータルで見つめるお手伝いをしています。「色を入れる前に口元を整えたい」「唇のくすみの原因を知りたい」という方は、まずはお気軽にご相談ください。あなたの口元がもっと自然に、健やかに輝くための第一歩を一緒に考えます。
中目黒コヤス歯科 院長 小安正洋
関連記事
- 中目黒でリップアートの色持ちは何年?メンテナンス頻度を歯科医が解説
- リップアートの色持ちを左右する口元ケア|中目黒の歯科が語るメンテナンス頻度
- リップアートの色持ちはどのくらい?中目黒の歯医者が語る唇と口元の話
中目黒コヤス歯科へのご相談・ご予約
この記事の内容について気になることがあれば、診察でお口の状態を確認したうえでご説明します。まずはお気軽にご相談ください。
お電話でのご予約・お問い合わせ:03-3794-0888
診療時間 月〜金 10:00〜13:45 / 15:00〜19:00 土 10:00〜17:00(休み時間なし) 日・祝 休診
※受付終了は診療時間終了の45分前です。
アクセス 〒153-0051 東京都目黒区上目黒3-1-14 モデリアブリュット中目黒101(中目黒駅 徒歩3分)
地図・行き方 |
医院のご案内



